おたふくかぜワクチンを打とう

感染症

「おたふくかぜは軽いって聞くし、ワクチンは自費だから打たないでおこっかなー。でも、打っている人もいるし、どうしよう。」って考えてるお母さんも多いと思います。

おたふくかぜは後遺症をきたす合併症を起こすことがあります。ワクチンを打たずに後悔されている方もいます。

本記事の内容

・おたふくかぜの症状
・実に様々な合併症があります
・感染経路は飛沫感染と接触感染
・ワクチンが唯一の予防手段
・特別な治療はありません
・反復性耳下腺炎
・まとめ

おたふくかぜの症状

「おたふくかぜ」は、正式名を「流行性耳下腺炎」といいます。ムンプスウイルスが原因の感染症なのでムンプスと呼ばれることもあります。

耳の下あたりの腫れと痛み、発熱を認めます。たいていは軽症で1~2週間ほどで治りますが、難聴などの合併症を起こすこともあります。予防には予防接種が有効です。

耳の下の腫れ

唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)が腫れて、痛みます。唾液が出る時に痛みが増します。腫れは2~3日以内にピークとなり、通常1週間~10日程度で治まります。

腫れの症状は、両側がほとんどですが、片側だけのこともあります。両側の場合は、片側の腫れから2~3日ずれて腫れ始めることがあります。

唾液腺には耳下腺のほかに、顎下腺、舌下腺があり、ウイルスが侵入することがあります。顎下腺にまでおよぶと下あごから首のあたりまで腫れや痛みが広がることがあります。

発熱

それほど高熱にはならず、38度前後で、3~6日程度で下がることがほとんどです。

そのほかの症状

頭痛、筋肉痛、食欲低下、飲食物が飲み込みにくい、顎を開けにくい、すっぱいものがしみるなどといった症状を認める場合があります。

おたふくかぜでは約3割のヒトは感染しても症状がでない場合があります。

実に様々な合併症があります

おたふくかぜは軽い病気と思われがちですが、実際には様々な合併症を伴うことがあります。

無菌性髄膜炎
睾丸炎
卵巣炎
膵炎
難聴
脳炎など

ムンプス難聴

おたふくかぜの合併症として起こる難聴を「ムンプス難聴」といいます。耳の奥の部分の内耳にムンプスウイルスが感染することで起こります。発症すると治すことが難しい難聴です。腫れの症状がでる4日前から、腫れの症状がでたあと18日以内に発症することが多いです。高度難聴~全く聞こえない聾(ろう)の状態までの重度の場合多く、まれに両側で発症します。日本では1000人に1人の割合で難聴を引き起こすと言われております。

日本耳鼻咽喉科学会の調査では、2015~16年の2年間に少なくとも348人がムンプス難聴となり、両側難聴16例を含む300人近くに後遺症が残ったと報告されています。

ムンプス難聴が怖いのでワクチンは特にお勧めしています。

感染経路は飛沫感染と接触感染

ムンプスウイルスは、1年を通して感染の可能性がありますが、冬から初夏にかけての感染が多いです。

3~6歳の子供は特にかかりやすく、この年齢層が感染者全体のおよそ60%を占めています。

耳下腺が腫れる3日前から、腫れて7日までの合計10日間がウイルスの排泄期間です。

潜伏期は16~18日程度です。

ワクチンが唯一の予防手段

おたふくかぜを効果的に予防する唯一の方法は予防接種でのワクチン接種です。

予防効果を確実にするために2回の接種が推奨されています。1回接種で約7割以上、2回接種では約9割前後の発症を防ぐことができるといわれております。

おたふくかぜの予防接種は1歳以降で接種可能です。残念ながら定期接種となっておらず、任意接種(自己負担)です。

子どもの接種

日本小児科学会では以下の接種スケジュールを推奨しています。

1回目 :1歳を過ぎたら早期に接種
2回目 :麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)の2回目と同時接種
(小学校入学前の1年間、5歳以上7歳未満のとき)

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール

大人の接種

今までおたふくかぜの予防接種を2回受けていない または おたふくかぜにかかったことがない場合は、ワクチンの接種が推奨されます。

特に決まった期間はありません。1回目の接種後、28日以上あけて2回目の接種を行います。

特に妊活時にも接種が推奨されます。
>>妊活前に打つべきワクチン

特別な治療はありません

おたふくかぜに特別な治療はありません。経過は順調なことが多く、基本的には対症療法が主となります。発熱や痛みに対して解熱鎮痛剤を服用したり、食欲不振で脱水傾向にある場合は点滴で水分を補給したりといった治療です。

出席停止期間

耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後五日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまでとなってます。

反復性耳下腺炎

唾液腺の腫脹を繰り返す病気です。症状はおたふくかぜと似ています。
ムンプスウイルス以外の別のウイルス(コクサッキーウイルス、パラインフルエンザウイルスなど)や細菌に感染、アレルギー反応など、さまざまな原因が想定されております。小児に多い疾患ですが、大人でもかかることがあります。

血液検査などの詳しい検査で確認することもあります。

まとめ

おたふくかぜはほとんどが軽症で済みますが、一部の方で重度の難聴を含めた重たい後遺症を残すことがあります。唯一の予防法はおたふくかぜワクチンです。現在のところは自費での接種となりますが、是非ご検討ください。

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