長く続くかゆみについて考える

皮膚

長く続く「かゆみ」に悩まされている方もいらっしゃるのではないかと思います。特にご高齢の方に多いのではないかと思います。

あまりにも強い「かゆみ」のために日常生活がままならなくなることもあります。実は妻が帯状疱疹後に長く続く「かゆみ」に悩まされました。6週間以上持続する場合に慢性掻痒と呼びます。

「かゆみ」の原因

「かゆみ」の原因がわかると、適切に対応できることがあります。しかし、原因がわからない場合や「かゆみ」が長期にわたる場合には、治療に難渋することも多々あります。

慢性の「かゆみ」を起こす代表的な皮膚の病気には、アトピー性皮膚炎、乾癬、乾皮症、扁平苔癬、疥癬、接触性皮膚炎、昆虫刺傷、帯状疱疹などがあります。

内科の病気の一つの症状として「かゆみ」が出る病気には胆汁鬱滞、慢性腎疾患、ホジキン病、皮膚T細胞リンパ腫、真性多血症、甲状腺機能亢進、HIVなどがあります。必要に応じて検査が必要です。

「かゆみ」の治療

皮膚の乾燥対策と刺激的な環境を避けることは、全ての患者さんで必要なことです。

〇外用薬

  • 皮膚バリアの修復・保湿剤・皮膚柔軟剤:ワセリン、ヒルドイド、ケラチナミン、亜鉛華軟膏など
  • ステロイド外用薬:炎症を起こしているときに有効
  • プロトピック軟膏:特に肛門生殖器のかゆみに使用
  • メントール:患部に氷や、冷シャワーを当てて痒みが治まる場合はメンソールが有効です
  • カプサイシン:神経障害性のかゆみに有効
  • 局所麻酔薬

〇内服薬

  • 抗ヒスタミン薬:非常によく使用されますが、蕁麻疹以外では直接的効果はありません。
  • 抗うつ薬(SNRI/SSRI):夜間掻痒、精神疾患、腫瘍に伴う掻痒、胆汁うっ滞性に使用
  • 抗けいれん薬(ガバペン):神経障害性掻痒に使用

個々人によってお薬の効果が違いますので、色々と試してみることも多いです。

我が妻での経験

妻は帯状疱疹と診断された際には疼痛と痒みに襲われたので、アメナリーフ内服、トラムセット内服とアズノール軟膏を開始しました。しかし、トラムセットは嘔気で内服が継続できませんでしたのでカロナールに変更しました。トラムセットは経験的に継続できない人を見かける印象があります。

疼痛は改善しましたが、「かゆみ」が長く続くので神経障害性疼痛に効果のあるタリージェを開始しましたが、めまいを訴えて断念しました。カロナールの内服と患部は白色ワセリンを塗布していたのですが、掻痒が強くて、夜間にかきむしってしまいびらんが多数できてしまいました。

創部の保護と創傷治癒の促進を促すため、エアーウォール貼付を開始し湿潤療法としました。その後は傷がきれいになるにつれて「かゆみ」も改善しました。

「かゆみ」の治療は一筋縄ではいきませんね。

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