子どもの下痢

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お子さんの下痢がおさまらずに悩んでしまうことがあると思います。

下痢は、腸で水分を吸収することができず便が固まらない状態のことです。下痢は、腸の粘膜に炎症がおきるとおこります。粘膜の炎症が強いと粘膜が剥がれ落ちてどろっとしたものが便に混じることがありますし、粘膜からの少量の出血が混じることもあります。

子どもの下痢の原因には色々とありますが、多くの場合はノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルスのようなウイルスに感染したことによる胃腸炎(ウイルス性胃腸炎)です。

とくにロタウイルスは5歳までにほぼすべての子どもが1回はかかるといわれております。みなさんもご存知かもしれませんが、2020年8月以降に生まれたお子さんはロタウイルスワクチンの定期接種の対象です。

その他に下痢は、アレルギーや精神的なストレスも原因となる可能性があります。

ノロウイルス性腸炎

ノロウイルスの感染による感染性胃腸炎、もしくは食中毒です。

毎年11月〜1月ころに患者が増えるますが、一年中発症することがあります。

ノロウイルスは、感染すると1~2日程度で嘔気・嘔吐・下痢・腹痛が起こります。発熱を認める場合もありますが、多くは微熱程度です。症状は1~2日ほど持続してから自然に良くなっていきます。感染しても症状がなかったり、軽症に終わって、自分では症状に気が付かないこともあります。

しかし、その一方で、高齢者や乳幼児、免疫抑制剤や抗がん剤などの使用により体力・免疫力が落ちている場合には、ノロウイルス感染のために重症化することもあるので注意が必要です。

ノロウイルスに感染したら

ノロウイルス感染症に特異的な治療はありません。ワクチンも存在しません。症状に対する対症療法が中心になります。

特に、重要なのは水分摂取です。下痢とともに強い嘔気・嘔吐を来すため、容易に脱水状態になります。経口摂取が困難な場合は点滴が必要です。

このほかには、吐き気には制吐剤、下痢には整腸剤といった対応になります。

ノロウイルスの診断には迅速検査キットがありますが、3歳未満のお子様、65歳以上の高齢者、抗がん剤や免疫抑制剤使用中などの特殊なケースを除き保険適用外の検査であり、臨床的に診断されることが多い疾患です。

ノロウイルスの予防法

ノロウイルスは感染力が非常に強く、患者の吐物や糞便中には大量のウイルスが含まれています。

これらが付着した部分からの感染、乾燥したウイルスが空中に飛散したものを吸い込んでしまって感染することもあります。そのため環境からの感染拡大防止を入念にする必要があります。

ノロウイルスにはアルコール消毒や通常の石鹸も有効ですが、次亜塩素酸ナトリウムや加熱処理がより効果的です。

吐物の触れた食器や手洗い・うがいをした洗面台には次亜塩素酸ナトリウムで消毒を行い、吐物・糞便の付着したものはウイルスが飛び散らないように汚物を処理した後、静かに洗剤でもみ洗いし、熱水洗濯や次亜塩素酸ナトリウムを用いた消毒を行います。

ドアノブや壁といった環境に対して次亜塩素酸ナトリウムを用いて消毒することで感染拡大を予防できます。

ロタウイルス感染症

ロタウイルスによって引き起こされる急性の胃腸炎で、乳幼児期(0~6歳ころ)にかかりやすい病気です。

ロタウイルスは感染力がとても強いので、ごくわずかなウイルスが体内に入るだけで感染してしまいます。ふつう、5歳までにほぼすべての子どもがロタウイルスに感染するといわれています。

大人はロタウイルスの感染を何度も経験しているため、ほとんどの場合、症状が出ません。

主な症状は、水のような下痢、吐き気、嘔吐、発熱、腹痛です。脱水症状がひどくなると点滴が必要となったり、入院が必要になることがあります。

ロタウイルスの診断

患者の症状や家族など周囲の感染状況などを判断して、ロタウイルスを疑って診療が行われます。しかし、症状だけでロタウイルスの確定診断はできません。

便を用いて15~20分程度で結果が判明する迅速検査が行われます。この検査には健康保険が適用されます。

ただし、この検査法は、ロタウイルスに感染していても陽性とならない場合があるので注意が必要です。

ロタウイルスに感染したら

ノロウイルスと同じようにロタウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。このため、脱水を防ぐための水分補給や体力を消耗したりしないように栄養を補給することなどが治療の中心になります。脱水症状がひどい場合には点滴や入院治療が必要になります。

感染を広げないようにするには、ノロウイルスと同じようにオムツの適切な処理、手洗いの徹底などが必要です。

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